特別受益

特別受益とは

 

 特別受益とは、特定の相続人が被相続人から、①遺贈 ②婚姻・養子縁組のための贈与 ③生計の資本としての贈与を受けたときの利益をいいます。

 特別な利益を受けている場合、法定相続分通りに分けると不公平が生じます。

 この不公平を是正するため、遺産分割時に受けるべき財産額の前渡しを受けていたものとして扱われる制度が特別受益の制度です。

 

 是正は、相続開始の時に有した財産に贈与の額を加えたものを相続財産とみなして計算し、算出した相続分の額から、その者の遺贈または贈与の額を控除し、残額をその者の相続分とします(特別受益の持ち戻し)。

 

 持ち戻しの対象となるのは相続人への贈与等であるため、原則として相続人以外への生前贈与や遺贈は対象外です。

 

 

特別受益の持ち戻し制度が持つ意味

 

 「生前贈与を行うことで、相続問題を解決することは出来ません!!」

 特定の相続人に財産を集中させるため、被相続人の生前に贈与をして贈与税を納付したとしても、相続税制から切り離されるだけで、遺産分割問題が解決するわけではありません。

 

 

持ち戻し免除の意思表示

 

 被相続人が持ち戻し免除の意思表示をしたときは、遺留分の規定に反しない限り、持ち戻しの免除が認められています。

 意思表示の方式に制限はなく、生前贈与と同時でも、後でも、遺言によっても行うことが出来ます。